餅屋記

サブタイトルは『.lib』

最高裁判所を見学してきました

最高裁判所で見学ツアーを行なっていると聞いたので、少しでも法とお近づきになるために、早速行ってみました。


まずは予約

最高裁では、学校行事での日帰りコースなど、いくつかの見学コースを設けています。

その中で一般見学コースに参加しました。

見学実施日

祝日を除く毎週月・火・木・金曜日 ※都合により見学を実施しない日もあります。

      見学開始時間

      15時15分

          所要時間

          35分程度

              見学人数

              40名まで ※複数グループでの見学です。

                  集合時間・集合場所

                  15時10分,最高裁判所 南門

                      見学時の注意

                      • 高校生以上を対象にしています。
                      • 案内は日本語のみです。
                      • 駐車場はありません。公共交通機関をご利用ください。
                      • 敷地内では写真撮影はできません。
                      • 車いす利用者が参加される場合は,事前にその旨ご連絡ください。
                      • 保安上の必要からセキュリティーチェックを行うことがありますので,ご協力ください。

                      前日に予約の電話を入れたら、まだ空いているとのことで、申し込み。
                      氏名、連絡先、職業などを聞かれました。


                      集合から所内へ

                      田町駅4番出口から徒歩約5分。
                      集合場所は最高裁の南口。7組9名が参加のようでした。

                      警備員さんが受付をし、広報係の方が案内してくださり、階段を上がって所内へ。
                      そしてセキュリティチェック。
                      大きな荷物を持った人はロッカーに預けます。
                      準備ができたらホールへ。

                      ホール

                      最高裁と大審院の模型がありました。
                      壁は栃木のどこかの花崗岩だそうです。音がよく響く。
                      高さは5階分くらい?

                      銅像は2体あり、ひとつは少年少女と鳩の像でした。これには「椿の丘」というタイトルがつけられており、一説によると今の最高裁の場所には昔は椿が群生していたそうで、それが由来になっているとか。
                      もうひとつの像は法の女神テミスでした。一般的なテミス像は目隠しをしているそうですが、これは目をつむっています。いずれも「心の目で見る」ことを表しているとか。

                      大法廷の中へ

                      思ったより奥行きがなかったです。写真は違う。
                      森の中で裁判をしているような設計だそうで、ちょっと暗かったです。眠くなりそう。

                      中の写真はこんな感じ。

                      裁判官の背には、太陽の対の絵。傍聴席側には、月の対の絵。
                      薄暗かったのでよく見えなかったのですが、パンフレットの写真を見ると、きれいな発色でした。
                      4×6mくらいの西陣織だそうで。はじめは絨毯かと思った。

                      壁の積み重なった石の間にはなぜか隙間が。
                      これも建築上の工夫で、ホールのように反響が強くならないように、あえて隙間を空けているらしいです。
                      床もカーペット敷きで音を吸収するし、採光の吹き抜けも音響効果があるのかな。

                      裁判官の席は、緩く弧を描いて、15脚の椅子がずらっと並んでいました。
                      被告として一人で真ん中に立ったら圧迫感はんぱないなと思ってたら、被告は法廷にのぼらないのだとか。来ても傍聴席にいるらしい。

                      なんでこんなに見学ツアーを催行できるのだろうと疑問に思っていたのですが、この大法廷で裁判が行われるのは年に3〜4回しかないのだとか。
                      ちなみに去年は1事件2回だけ。
                      年間1000件の裁判は裁判官5人の小法廷で開かれ、憲法違反とか重要な判例が出るときは大法廷で15人揃うそうです。

                      お土産

                      裁判のパンフレットと、最高裁の絵はがきセットをもらいました。
                      おもに社会見学の生徒向けだろうけど。

                      あとがき

                      判例が公開されるのは下級審も含めた裁判のうち0.1%、最高裁だけでも1%程度という。
                      法律は「人の不幸に寄り添う」と聞いたけれど、やはり「不幸を幸せにする手伝いをする」という言葉の方がいい。

                      ちなみに最高裁の中に図書館もあるのですが、事前に連絡が必要とのことで、忘れてしまっていて行きませんでした。
                      一般の方でも利用できるようです。*1

                      *1:学術研究を目的とする18歳以上 http://www.courts.go.jp/saikosai/tosyokan/annai/ippan/index.html