餅屋記

サブタイトルは『.lib』

レファレンスのレベル?

初心者向けにレベルを設定したレファレンス演習問題を作るとき。レファレンスにレベルというのはあるのだろうか。

大学の司書課程で学んでいた頃は、レファレンス演習くらいでしかレファレンスに直に触ったことがなかったので、それがどれくらいのレベルなのかは掴みようがありませんでした。
地元の割と大きめの中央館である市立図書館での実習のときは、実習の一環として、新任職員向けのレファレンス研修と同じ問題を解かせてもらいました。でもその問題も司書課程での演習問題と同じようなもので、当時情報系の学部生だった私はググりたくて仕方ありませんでした。

司書課程も図書館実習も、どちらも基本的なレファレンスツールを使うような初心者向けの問題だったと、今となっては体感的にわかります。しかし当時はレファレンスツールを覚えるのが苦手で、「とある絵画をみたい」や「とある会社の詳細を知りたい」なんて質問は、本当に煩わしく思いました。
それもあって配属先されたばかりの頃は、自分にレファレンスなんかできるのかとても心配でした。
今となっては思い出化してますが。

今は、泳げなくてもとりあえず川の急流に放り込んどけと言わんばかりにレファレンスを経験し、臆することなく毎日利用者と向き合っています。
適切に調査して回答できているかは別として。
この半年ぽっちのレファレンス経験からは、そのレベルというのはまだよくわかりません。だからもっと当たる数の少ない人にとっては、更にわかりにくいのでは。

はじめの自問に戻ると、むしろレファレンスのレベルというより、「初心者向け=基本的なレファレンスツールを覚える・技術を身につける」問題を設定する、とした方が良いのではと思います。
(確か私の上半期の目標もそんなだったかと)
基本的なところを学んで他に応用できるようにし、もしくはその館によくある傾向のレファレンスや自分の担当の分野のレファレンスを学ぶ。私は同時並行していますが。

いつぞや、公共以外のすべての館種で働いたことのある人が「レファレンスカウンターに立つときはいつも戦々恐々としている」と言っていました。どんな質問が飛んでくるかわからないからと。
なかなか勉強する時間もないかもしれませんが、そんな人たちの不安を少しでも減らせるようになればいいなと思います。*1

*1:結局抽象的な書き方になってしまう…